Conference in celebration of the centennial of the birth of Kiyosi Itô
日仏から見た伊藤清氏の業績の意義
2015年11月26-27日 - 東京- ALPHABETでご記入下さい
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発表者: Jean-Pierre Bourguignon (フラ ンス高等科学研究院 IHES), Nicole El Karoui (エコール・ポリテクニック), 福島 正俊 (大阪 大学), 舟 木 直久 (東京 大学), Josselin Garnier (パリ第7大学 ; クル ノ・センター), Daniel Goroff (スローン財団), 楠岡 成雄 (東京 大学), Glenn Shafer (ラトガー・ビジネススクール)
伊藤清の業績と彼から始まる確率過程の日本の研究は、純粋数学としての美しさの面から言っても、この研究が生物学・化学・量子物理学・電気工学・金融の世界にもたらした知見の面から言っても、傑出している。2006年伊藤が第一回カール・フリードリヒ・ガウス賞を受賞した時に国際数学連合が証言したように、彼の業績は世界の文化遺産の一つにランクされる。
しかし、当初より伊藤の業績はフランスの数学者たちとの密接な関係によって成り立っていた。実際、伊藤の刊行物の中で、彼の最初の論文の最初の文はポール・レヴィの『Théorie de l’addition des variables aléatoires(確率変数の和の理論)』からの引用で始まっているのだ。伊藤がのちに、確率過程はこの本から学んだことを基にしていると書いている通りである。彼の目標は、この本が描き彼が受け継いだこの美しい構造を数学的に仕上げることだった。フランスの数学者たちは、レヴィの著作に関する伊藤の説明を読んで初めてレヴィを理解したのだ、とよく指摘される。30年後の1970年代においても、伊藤はフランスの数学者たちと相互関係にあったと言える。例えば、伊藤の確率積分に関する包括的でより発展したポール=アンドレ・メイヤのセミマーチンゲール・ベイスト・ヴァージョンが挙げられるだろう。現在においてさえも、フランスの数学者たちは伊藤の微積分を物理学や金融の領域に応用する研究に取り組み続けている。
この講演会は、このような日仏関係の展望から伊藤の遺産を説明しようとするものである。今なお、確率過程の理論は、レヴィが目指したよに、サンプルとなるやり方として通用しているのだろうか?レヴィ過程と確率積分に関する伊藤の理解は、どういったわけで、物理学や金融の世界へ応用され素晴らしい成果をもたらしているのだろうか? 伊藤の遺産を受け継いだ私たちはどこを目指すべきのか?
- 続き
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2015年11月26日(木)
10:30 – 開会セッション
• Glenn SHAFER (ラトガー・ビジネススクール)
Whither Kiyosi Itô’s reconciliation of Lévy (betting) and Doob (measure)?
12:00 – 昼食
13:30 – セッション1 : 伊藤の遺産
• 福島 正俊 (大阪大学)
伊藤先生の生涯と数学的遺産
• Daniel GOROFF (スローン財団)
Abstraction vs. Application: Itô’s Calculus, Wiener’s Chaos, and Poincaré’s Tangle
15:00 – コーヒーブレイク
15:30 – セッション2 : 伊藤と確率解析
• 舟木 直久 (東京大学)
確率偏微分方程式に関する話題
• Josselin GARNIER (パリ第七大学(パリ・ディドロ)- クルノ・センター)
Itô's Calculus in Physics and Stochastic Partial Differential Equations
2015年11月27日(金)
10:30 – セッション 3 : 伊藤解析とその金融への応用
• Nicole EL KAROUI (エコール・ポリテクニック)
What Makes Kiyosi Itô Famous on Trading Floors?
• 楠岡 成雄 (東京大学)
伊藤解析、マリアバン解析とファイナンス
12 : 00 – まとめ
• 後援:
在日フランス大使館
科学技術振興機構 (CREST)
日本数学会 (The Mathematical Society of Japan - MSJ)
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Presentations in English
在日フランス大使館
Salle de réunion de l’atrium
〒106-8514
東京都港区南麻布4-11-44
大使館へのアクセスマップ : https://www.ambafrance-jp.org
• 後援:
在日フランス大使館
科学技術振興機構 (CREST)